40代の初マラソンは無念の途中棄権だったが学びは多かった

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44歳初挑戦となったフルマラソンですが、怪我のため無念の途中棄権。

くやしさでいっぱいですが、多くのものを得ることができ、費やしてきた時間は無駄ではなかったと感じています。

マラソン挑戦を決めてからの過程は、過去記事でご覧いただけます。

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1ヶ月前に痛めた膝がマラソン大会までに治らなかった

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6月に月間100kmを走ってから左脚の付け根周りに痛みを感じるようになり、夏場はランニングがほとんどできなくなりました。

痛みのために、その後も満足に走り込めず、あっという間に本番1ヶ月前に。

1ヶ月前の時点である程度の距離に耐えられないようなら欠場しようと決め、20km走に挑戦し、完走。

我慢して走るうちに、不思議なことに左脚の痛みは和らぎ、予定通り奈良マラソンに出場すると決めました。

しかし今度は新たに右膝の外側を痛め、その後、数日間隔で何度か走りましたが、すぐに痛みが出て走れない状態に。

ここは思い切って休むしかないと判断し、11日ほど走らず、最終調整と考えて大会一週間前の12月5日にランニングを行いました。

ところが、痛みのあまり3kmすらまともに走れません。

大会一週間前なのに、練習不足に怪我の痛みという二重苦で、不安しかありませんでした。

膝の痛みは「ランナーズニー」の疑い

そんな状態でなぜフルマラソンに挑んでしまったのか。

直前過ぎて後に引けないという思いもありましたが、怪我の性質が判断力を鈍らせました。

調べたところ、膝の外側の痛みは「ランナーズニー」らしいと判明。

歩いているときには全く問題がないのに、走り始めると痛み出すというのが典型的な症状らしく、まさしく、そのような状態になっていました。

大会前日、受付のために競技場まで40分ほど歩いた後、観光地巡りで2時間以上は歩きましたが膝の痛みは全くなし。

こんなに歩いても問題が無いのなら、走っている途中で痛みも和らぐかもという希望的観測がありましたが、現実は甘くありませんでした。

最初の足切りをぎりぎりで通過、激痛に耐えて15kmを走るも途中棄権

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大会本番。年齢も高く、マラソン初挑戦ということもあってか、私が振り分けられたグループは最後尾。

スタート直後は人が多く、最初の10分ぐらいは歩くことしかできません。

ようやくランナー同士の距離が離れて走れるようになり、よし今からという段階ですでに右膝に痛みを感じていました。

前日あんなに歩いても痛まなかった膝が、走り始めた途端に痛み出し、なんともいえない辛い気持ちに。

それでも我慢して走り、5km手前あたりでトイレに入って脚を休めるも痛みは治まらず。

トイレの後で走るのをためらっていると、係員から足切りまでほとんど時間がないと教えられて慌ててコースに復帰して最初の関門を通過。

しかしもはやマラソンどころではないほどの痛みで、多くのランナーが走り去って、ほとんど人がいない道路を少しずつ進むのが精一杯。

15kmを越えたあたりで係員から「私達はプロじゃないから、やめる勇気が必要です。来年また頑張りましょう。」と諭され、初めてのフルマラソンは終わりました。

フルマラソンに挑戦して得たもの

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完走できなかったくやしさはあるものの、マラソンに挑戦したことで得たものは多くありました。

高い目標を設定することで成長できた

過去にも何度かブログに書いていますが、ランニングはいやいや始めたものです。

会社員時代、場所と時間を選ばずにできる運動はランニングしかないと、消去法で決めただけでした。

しかしマラソン挑戦を決めてからは、さすがにダラダラしていたのでは完走できないと考えて真面目に走り込みを開始。

走り込むうち、5kmという距離を短く感じるようになり、1日おきに10km走っても翌日に疲れが残ることもなくなりました。

長距離走への苦手意識は薄れ、徐々にもっと走りたいという気持ちに。

フルマラソン完走という目標を掲げなければ、こんな気持ちにはならなかっただろうなと思います。

何事も殻を破ろうと思ったら、大きな絵を描くようにしなくてはいけないと感じました。

いまの体の耐久力を認識した

10代の頃に授業の一環で、ハーフマラソンを走ったことがあります。

途中でランナーズハイになって、後半を全力疾走して、ゴール直前で両脚がつるという残念な結果でしたが、故障はしませんでした。

今回はフルマラソンに向けて急に練習量を増やしたことが故障につながりましたが、2012年の12月頃から1〜2日おきに5km程度の距離は走っていて、ゼロからいきなり走り始めたわけではありません。

にも関わらず、ランナーズニーになってしまいました。

体力の衰えは30代後半から感じていましたが、今回は負荷に対して、体が耐えられなくなってきていると実感。

気力だけでは駄目で、年齢に合わせた体づくりの方法を考えなくてはいけないと痛感しました。

車椅子の人を見て走れることのありがたさを感じた

フルマラソン当日は沿道に多くの人達が溢れ、応援してくれていました。

地元で商売をしている人、ブラスバンドや和太鼓の演奏、ゆるキャラ、小さなかごにお菓子を入れて振る舞ってくれる子どもなど、走らない人達もマラソンをイベントとして楽しんでいる様子。

最初はそれを楽しめていましたが、痛みが増していくと、徐々に辛く感じるようになりました。

応援してくれる人達と目を合わせるのが億劫になり、伏し目がちに脚を引きずりながら歩を進めるのが精一杯。

そんな中、車椅子の人が笑顔で応援してくれるのを目にして、胸に刺さるものがありました。

普通に歩けるだけでもありがたいのに、マラソンに挑戦できるなんてことは、本当に恵まれているんだなと。

こんな状態で15kmも走れたのは、そんな気持ちを呼び起こしてもらえたお陰かもしれません。

マラソンでは怪我の程度を判断する能力と踏みとどまる決断力も重要

初めてのフルマラソンでは2つの大きなミスをしてしまいました。

1つは怪我が深刻なものであるとわからずに走ってしまったこと。

そしてもう1つは、完走できる状態でないと気付きながらも、無理をして15km走ってしまったことです。

ランナーズニーになったのは初めてだったので、その深刻さがわからなかったのはどうしようもありません。

ただ、どこで棄権を決めるかというのは自分次第で、無理をする必要は無かったのです。

マラソン直後の右膝の痛みはひどく、平坦な場所ではできるだけ壁づたいに歩き、階段は手すりを使って左脚でピョンピョンと跳ねるように登り降りしました。

大会から一週間以上経って、ようやくまともに歩けるようになってきています。

右膝の怪我を悪化させた上に、かばって負担をかけた左膝の外側までも、少し痛めました。

まともに走れるようになるまでに、2〜3ヶ月は安静にしている必要がありそうです。

今後はまずは回復に努め、今回の経験を踏まえて、少しずつ走り込む距離を伸ばし、ちょっとずつ体を慣れさせていこうと思います。

競技場では私と同じように脚をかばって、手すりにつかまって階段を降りる若い女性を見かけました。

年齢が高い方が怪我はしやすいと思いますが、若くても故障することはあります。

マラソン初心者の皆さんは、無理せず少しずつ距離を伸ばしたり、指導者のいるイベントに参加したりすることをオススメします。

無理をして、私のような状態にならないようにしてくださいね!