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いわい(@iwai)です!!2013年はギレルモ・デル・トロ監督の巨大ロボット映画パシフィック・リムが日本でヒットしました。
彼はロボットをクリエイトしたわけですが、そういう意味では、いわいもロボットをクリエイトしました。
ある意味デル・トロです。トロって呼んでください。やっぱり止めてください。
というわけで、テレビ局からの要望を受け、ついに始まったダンボールロボット制作の模様をお伝えします!!
前回のお話は次のページからどうぞ!
テレビ局からダンボールロボットの制作依頼が来た経緯!!
まずは、スーパークリエイター宅で作戦会議!!
名古屋から自宅に戻り、すぐにスーパークリエイター渡辺さんのところに今回の件で相談に伺いました。
渡辺さんは、いわいなど足元にも及ばないスーパークリエイターでテレビアニメの3DCG監督などを生業としつつ、壊れまくりのポルシェを自身の手で完全レストア(機械的なところだけでなく、内装の革張りまでも!!)したり、工業用ミシンでジーパンを作ったり、3Dプリンタで制作したプロトタイプを元に鉄板を切ってナイフを作ったり、最近では革のカバンや財布を作ったりとクリエイティブの塊のような人です。
そんな渡辺さんですが、アニメのお仕事が忙しい中、今回の件について相談にのってくれました。
ダンボールで全身を作るということで、特に悩ましかったのが関節部分。
これをどう繋ぐかについて重点的に相談したわけですが、そのときに以前ブログに書いたカシメやハトメについて教えてもらいました。
ダンボールを補強するために芯材を張りつけ、そこにハトメで穴をあけて紐で繋げばいけるんじゃないの?とかいうアイデアをもらって、オオオーってなってました。
ボンドはG17がいいとか、具体的で実践的な情報もいただけました。
最終的にカシメやハトメは使いませんでしたが、今後応用の効く手法で教えてもらってとてもありがたかったです。
こういうアイデアがサラサラっと出てくるところは、さすがスーパークリエイターです。
渡辺さんは自身の仕事が忙しいにもかかわらず、納品完了するまでの間、ずっといわいの制作状況を気にかけてくれていました。
大金持ちなら、ポンと一億円ぐらい振り込んであげたいのですが、そうではないので今度メシをおごります!!
作り始めたときに考慮したこと
スーパー短納期、初めての全身ウェアラブルダンボール、テレビ局のスタジオでの利用、ということなどから、設計にあたっては、次のようなことを考えました。
- 組み立てに時間がかからないよう、作りやすい構造にする(折りや彩色の手間を考慮)
- 納期的に手戻りが許されないので、どんな体型の人にでもある程度合うサイズにする
- テレビ映りを考えて、特徴的なデザイン要素は大きめに作る
- スタジオで照明があたったときに見栄えがよくなるような面構成にする
- 番組では、後頭部や背中が映るとのことだったので、その部分に存在感がでるようにする
- ロボットなので、メカっぽさが出るようにする(ダンボールだけどな!!w)
今回はとにかく時間がありませんでした。加えて、初めて挑戦することも多い。
最小限の労力で最大限の結果を出す必要がありました。
とはいえ、これがいわいのテレビデビュー作品(笑)でもあり、クリエイターとして手を抜けないという気持ちもあり、そんな緊張感の中、設計をはじめました。
最初にできあがったデザインがこんな感じ。30分ぐらいでできそうに見えるかもしれませんが実際には大変なんだぞ!!w
顔は依頼をいただいたとおり、ダフトパンクの左風、モヒカンは残したいということだったのでその要素は残しました。
目の部分は、後から穴を空ける前提で考えています。
下半身はほとんど映らないから適当で良いと聞いていたので、ざっくりとした形になっています。
顔の形は口の辺りが最終的な形状とは違います。当初マイクは衣服に付けるピンマイクのようなものと聞いていましたが、実際には顔にインカムのようなものを付けないといけないことが判明し、変更しました。
肘関節の部分は、かなり大きな作りにしました。いただいたイメージ画ではこのようにはなっていませんでしたが、細かい作りにしてしまうとテレビカメラで映したときには全く目立たなくなることが予想されました。
なのでロボットの特徴を示すデザイン要素は、ちょっと過剰なぐらい大きめに作った方が良いと考えて、関節をつなぐボルトっぽい部分を大きくしました。
そしてもっとも重要なのが背面の後頭部周り。学ランをイメージしたデザインだったので詰め襟をモチーフにしつつ、ロボットでもあるので、西洋の甲冑を参考に鎧っぽい感じにしました。
肌が露出する部分を隠すということが、詰め襟を大きくしたもう一つの狙いでもあります。
ヘルメットの後頭部は人の頭が見えてしまうので、これをスッポリと覆い隠すデザインにしています。
上から照明があたることを考えて、背中には少しだけ折り目を入れて光が反射するよう考えました。
モヒカン、耳、詰め襟、背中、肘など、後ろからみたときに特徴的な要素が目立つようにできたと思います。
CGソフト上では平面的に見えるかもしれませんが、ダンボールで形にすると、これがどれぐらいの存在感になるのかというのは過去の経験からある程度わかっていました。
イロイロと考えながら、このデザインが完了したのはテレビ局の方と初めてお会いして、打ち合わせを行った土曜日の深夜3時。
翌日、早々に承認してもらわなければ納品が間に合わなくなると思われ、どうしてもこの日のうちにデザインを完了させる必要がありました。
次回からは、いよいよ本格的な制作が始まりますよ!!
続きは次のページからどうぞ!
展開図作成からレーザーカッターでダンボールロボットのパーツ切り出しまで!!
ダンボールアート記事のまとめはこちら!
ダンボールアートまとめ