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木製天板+鉄脚の机DIYについて何回かにわけてお伝えしてきましたが、今回はそのまとめです。机DIYの手順、材料、道具、費用、そして注意点などについて書いています。過去記事に関しては、次のリンクからご覧ください。
Table of Contents
仕事机のビフォー&アフター!安定感抜群の広々空間に
まずはDIYした机の設置前・設置後をご覧ください。最初はIKEAのワークテーブルでしたが、横幅150cmと2人で使うには狭く、一番左のモニターが机の横に大きくせり出していました。3台のモニターやモニターアームを支える強度もなく、机の入れ替え後にたわんでいたことが発覚。IKEAのワークテーブルは別の部屋でも使っていますが問題はありません。私の使い方に無理があっただけです。
新しい机は横幅を50cm拡張して200cmに。スペースに余裕が生まれました。重さ約18kgという天然木+鉄脚の安定感が抜群で、机の上で作業をしていても微動だにしません(IKEAのときはゆらゆらしていた)。天然木と蜜ロウワックスの効果でいい匂いもして最高。
机は横幅が50cmも広がり、一番奥にデスクトップを設置したことで壁から30cm以上も離したため、横方向に80cm以上も拡張。しかし心配していた圧迫感はまったくなく、むしろ広くなったような気がするぐらい。机上の空間が広がったことによる物理的・心理的な余裕がよい方に働いているようです。これは本当に意外でした。
木製天板+鉄脚机DIYに必要な材料や道具、費用
では本題。最初は木製天板+鉄脚机の材料と道具、費用から。既製品と比べてどれぐらいの金額差があるのかも書きました。
木製天板+鉄脚の材料や道具と費用
- 木製天板(ゴムの木の集成材 30 x 750 x 1000 mm)|マルトク|12,560円 x2 +送料1,100円
- 鉄脚 スクエア(ブラックスチール)|かなでもの|19,800円 x2
- アイアンスマートトレイ(ラップトップ用)|かなでもの|5,500円 x2
- アイアンスマートトレイ(電源タップ用)|かなでもの|5,500円
- 鬼目ナット【ムラコシ】 オニメD【M6×16】【1パック5個入】|楽天|163円 x7+送料380円
材料費:計 83,841円(机2台分の費用。スマートトレイなしで机1台の場合は34,492円。)
- 未晒し蜜ロウワックス 300ml Cタイプ|Amazon|3,100円
- ハンドサンダー|Amazon|1,180円
- 紙ヤスリセット|Amazon|1,099円
- クラフトハンドル|Amazon|1,931円
- ドリルビット(9mm)|Amazon|646円
- 差し金|Amazon|293円
道具代:計 8,249円(鬼目ナット用の六角レンチがなければ、購入が必要)
天板に選んだゴムの木は、マルトクで扱う木材の中では最も安価。この価格帯で他の樹種も選べるし、もっと高額な種類の木も選択可能です。天板の仕様(サイズや面取りの有無など)によっても費用は変わります。
鉄脚はかなでものより安価なものもあるし、スマートトレイが不要なら総額はもっと減額可能。他社製品の品質はわかりませんが、かなでもの製の鉄脚は加工もきちんとされていて満足しています。ちなみに今回購入した鉄脚(スクエア)とアイアンスマートトレイは3年保証です。
ボルトは鉄脚に付属していたものを使いましたが、他社製の鉄脚でボルトが付いていない場合は別途購入する必要があります。まあ1,000円前後ぐらいだと思うので、それほど気にする金額ではないでしょう。木ネジで鉄脚を取り付けるなら、鬼目ナットは不要です。
鉄脚同様、ワックスにも種類があり、値段も様々。木材をダーク系の色に染められるものもあるので、安価な樹種で高級感を出せたりするかもしれません。私が選んだ未晒し蜜ロウワックスは自然塗料で、材料は蜜ロウとエゴマ油だけ。木目がきれいに浮かび上がり、木が持つ匂いを引き立ててくれています。化学物質が含まれていないので、アレルギーやシックハウス症候群が気になる人には特にお勧め。
道具はすでに持っているものがあれば、新たに購入する必要はありません。私の場合は六角レンチのセットは持っていました。六角レンチは1,000円ぐらいのもので十分です。(かなでものの鉄脚には六角レンチが付属していましたが、鬼目ナットはサイズが異なっていたため、別途サイズ違いのレンチが必要でした。)
今回はレンチ以外のものは新調しましたが、合計で約8,000円。ヤスリやワックスは机のメンテナンスにも使えるので無駄はありません。
木製天板+鉄脚で作るDIY机の総額、既製品との違い
今回は机が2台だったり、スマートトレイを復数購入したりしているので、机1台でオプション無しの費用もお伝えします。
- 木製天板+鉄脚+スマートトレイ(2台分)|92,090円(材料費83,841円+道具代8,249円)
- 木製天板+鉄脚(1台分)|42,741円(材料費34,492円+道具代8,249円)
- 【参考】かなでもの THE TABLE / ラバーウッドN × Black Steel|49,500円
机2台分の費用(スマートトレイx3含む)は、かなでものですべて揃えた場合は115,500円。今回はDIYによって、23,410円は費用を抑えられましたが、もちろんDIYの労力は含まれていません。既製品なら届いたものを組み立てるだけでワックスがけも不要。机1台の費用で比較すると、既製品は約7,000円程度高いだけ。
かなでものでは同じ費用で天板を最長180cmまで指定できるので、より幅広の机にした場合は価格差はさらに縮まり、仕様によっては、かなでものの方が安くなるかも。より安価な製品もあり、DIYの手間や失敗リスクも考えると、既製品の方が無難といえます。
今回の条件ではコストメリットは大きかったものの、価格差が少なければ既製品を注文していたかもしれません(費用面でかなり悩んだ)。結果的にDIYでよかったと思う一番の理由は「木製天板と未晒し蜜ロウワックスの快適さ」です。未晒し蜜ロウワックスの効果で、毎朝仕事部屋がとても自然でよい匂いに包まれます。
既製品の机は木製でもウレタン塗装されているものが多いようです。蜜ロウワックスは無垢木や自然塗料を用いたものにしか使えないので、少なくとも低予算で該当する製品を見つけるのは難しそう。
木製天板+鉄脚机DIYの注意点
机DIYにあたっては、多くの先人達の情報を集めて参考にしました。自分自身の経験も含めて次のような点には注意が必要です。
- 天板の納品に時間がかかる(マルトクの場合)
- 机の大きさや重さ(作業場所や組み立て・取り回しの大変さ)
- 発注ミス、DIYの手間や失敗リスク
- 鉄脚取り付け位置やボルトとナットの仕様
- メンテナンスの手間(ウレタン塗装ならほぼ不要)
天板の納期は20日ぐらい(マルトクの場合)
ショップによりますが、私が天板を注文したマルトクは納品まで20日程度かかります。鉄脚はもっと早く届くため、天板の納期に合わせて後から発注しました。天板も鉄脚も重く、かさばります。同時に発注すると天板が届くまで鉄脚を保管しなくてはいけません。
部屋の隅にでも置いておけばよいのですが、倒して怪我をしたり、床や家具を傷付けたりする恐れもあるので、できるだけすべての材料を同時に揃える方ことをお勧めします。
天板と鉄脚は重いので取り扱い注意、DIYの作業場所も必要
鉄脚は最初から重いイメージもありましたが、あまり考えていなかったのが天板の重さ。それまで使っていたIKEAのワークテーブルが軽すぎたこともあり、とても重く感じました。天板は1枚7kgぐらいで鉄脚一脚(5.4kg)より重量があります。天板の穴あけやヤスリがけなど作業をする場所も必要ですし、組み立ててから机を起こすときには力が必要なので、不安な場合は家族や友達に助けてもらいましょう。
DIYは誤発注や作業ミスも自己責任
天板を注文するときに単位を間違えて思ってたものと違う仕上がりになった方や、天板の穴あけに失敗して、穴が貫通してしまった方がいらっしゃいました。DIYにはこういうリスクもありますが、当然自己責任です。
鉄脚の取り付け位置とボルトとナットの仕様
鉄脚を天板のどの部分に取り付けるかは自分で決めなくてはいけません。私は幅1000mm、奥行750mmの天板に対して、内側30mmの位置に鉄脚を取り付けました。
今回は鉄脚に付いていたボルトの仕様に合わせて、鬼目ナットを選びました。ボルトとナットを両方購入するときも合うものを選ぶ必要があります。ボルトとナットの長さ、太さ、ピッチを確認しましょう。詳しくは過去記事をご参照ください。
天然木+自然塗料は継続的なメンテナンスが必要
天然木と自然塗料の組み合わせは、定期的にワックスがけが必要になります。キッチンなどで使うのでなければ(食べこぼしなどがなければ)数年に一度ぐらいでよさそうです。ウレタン塗装(マルトクなら有料オプション)なら基本的にメンテナンスフリーですが、自然な風合いを楽しむなら自然塗料がよいでしょう。
木製天板+鉄脚机DIYの手順
木製天板+鉄脚机DIYの手順は、次のとおりです。
- 天板、鉄脚などの材料や必要な道具を発注
- 天板に鉄脚取付用の穴をあける
- 天板に鬼目ナットを取り付ける
- 天板の上面をヤスリがけする
- 天板にワックスをかける
- 天板に鉄脚を取り付けて設置
文字や写真で伝えきれないのが天板と鉄脚の重さ。天板や鉄脚を立てたり、寝かせたりという単純なことをするにもとにかく重い。誤って鉄脚を倒して指をはさんだりすると最悪の場合、骨折の恐れがありますし、小さなお子さんがいるような場合は特に注意が必要です。
私は天板に穴をあけるときに、位置確認のために天板の上に何度も鉄脚を置いたり、離したりしていて、作業中に何度か頭をぶつけました(笑)
机をDIYすべきかどうかの判断基準
机1台分なら、DIYと既製品には大きな費用差はありません。DIYでは手間がかかったり、リスクを伴うのでより大変。机をDIYするかどうかは、次のような点で判断するとよいと思います。
- DIYが好き、またはやってみようと思えるか
- 既製品の天板に好みの樹種があるか
- 木製天板+蜜蝋ワックスに魅力を感じるか
まずDIYに「負担」を感じるようなら、既製品の方がよいかもしれません。机程度なら手間はかかるけど難易度は高くないので、慣れはなくてもやってみたい!と思えるならよいのではないでしょうか。今回は費用が最優先で正直最初は面倒だったけど、DIYは得意だし、やりはじめると楽しいので向いているんだと思います。
天板を様々な樹種から選べるのは、DIYならではの利点。既製品は選択肢が限定的ですからね。ただし木によっては硬くて加工が大変なんてこともあるかもなので、その場合はマルトクのような専門知識を持ったショップに事前に相談するとよいでしょう。
何度もいいますが、DIYして一番よかったのが天然木と未晒し蜜ロウワックスの魅力を知ったこと。蜜ロウワックスが引き立てる天然木の優しい香りには癒やされます。魅力を感じるならDIYしてみる価値はありです。
いきなり大物をDIYする自信が無ければ、ホームセンターなどで天然木の木片を入手し、一番小さなサイズの未晒し蜜ロウワックスを購入して塗ってみてはいかがでしょうか。同じような匂いがするはずです(樹種によって匂いは異なります)。あ、こうすれば天然木の机はいらないかな(笑)いやいや、やはり大きな天板全体に蜜ロウワックスが重ね塗りしてあるからこそ、毎日よい匂いなんだと思います。
DIYは費用も抑えられて、ものを長く使えるようになる
DIYで大きいのがやはり費用面。当たり前だけど、自分でやったら材料や道具の費用だけで済みます。高度な技術を要することでなければ、やり方は大体ネットで調べられるし、ホームセンターで教えてもらえることも多いです。高額な電動工具をレンタルしてくれるホームセンターもあります。
あと単純にものづくりは楽しいので、費用的なことを考えすぎずに趣味的にできるとよいかなと。海外だと家の中のことはDIYが基本だったりするし、自分で作るとメンテのやり方も分かります。今回の机は天板や鉄脚の重量的な大変さはあるものの、やっていることは難しくないのでDIYの手始めとしても最適なんじゃないでしょうか。記事がその参考になれば幸いでございます。