グリーンカーテンの効果と最適な植物

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年々、厳しくなる夏の暑さ。その暑さを凌ぐために最適なのがグリーンカーテンです。

今回はグリーンカーテンにはどのような効果があり、どの植物を選べば良いかをお伝えします。

グリーンカーテンの効果

グリーンカーテンには、次のような様々な効果があります。

  • 室温を抑えて冷房病を防ぐ
  • 新鮮で涼しい空気を作り出す
  • 周囲から室内を見えにくくする(目隠し)
  • 電気代節約
  • 家庭菜園や花も楽しめる

室温を抑えて冷房病を防ぐ

「グリーンカーテン」とは読んで字の如し、「緑の幕」です。植物で幕を作って太陽光を遮ることで、室内の温度上昇を抑制できます。

近年の夏の暑さは非常に厳しく、避暑地や最初から熱を防ぐ特殊な設計をされた建物でもない限り、扇風機だけで凌ぐのは難しくなっています。

冷房をつけっぱなしにしていると体を冷やし過ぎて体調を崩してしまったり、体温調節機能が損なわれることによって熱中症にかかりやすくなります。

グリーンカーテンを使って室温(温度上昇)を抑えられれば、エアコンの利用頻度も減り、いわゆる冷房病になることを防げます。

室内に設置しているカーテンは直射日光を遮ってくれますが、室温を下げる効果は期待できません。

太陽光によってカーテンそのものが熱を持ち、その熱が部屋全体を暖めてしまうからです。

一方、グリーンカーテンは部屋の外に設置されるため、屋外で熱を吸収して部屋が熱を持つことを防いでくれます。

屋外で太陽光を遮り(外断熱)、室温を抑えるために、グリーンカーテンの他にも屋外設置用の「日よけシート」と言われるものも市販されています。

日よけシートそのものに加えて、シートを設置するための骨組みがセットになったものもあります。

日よけシートは、グリーンカーテンのように植物を育てる手間もかからず、室温抑制の効果も期待できます。

よりお手軽な暑さ対策になりますが、冷却効果はグリーンカーテンには及びません。

グリーンカーテンは設置に一手間がかかることに加えて、完成するまでに時間がかかる(ずっと植物の世話をしなくてはいけない)という面倒さがあります。

しかしグリーンカーテンは植物自体が水分を含んでおり、化学繊維で出来た日よけシートに比べて熱を持ちにくいため、冷却効果は更に高くなります。

新鮮で涼しい空気を作り出す

グリーンカーテンは、植物が光合成を行うことで周囲の二酸化炭素を吸収し、酸素を作り出します。

このような浄化作用によって、より新鮮な空気を部屋に取り込めて、森林浴のような効果が期待できます。

また、植物を通して送られてくる風はエアコンのような人工的なものと違って体に優しく、涼しさがありながらも冷えすぎておらず、とても気持ちの良いものです。

周囲から室内を見えにくくする(目隠し)

夏の暑い日は窓を解放して風通しを良くしたいものですが、窓やカーテンを全て開けた状態では部屋の中が外から見えてしまい、プライバシー、安全性を考えると良くありません。

グリーンカーテンがあれば、周囲から部屋の中が見えにくくなり、窓やカーテンを開けて新鮮で涼しい空気を取り込みやすくなります。

電気代節約

グリーンカーテンによって室内温度が下がれば、エアコンや扇風機などの利用時間が減り、電気代の節約にもなります。

グリーンカーテンの設置コストはかかりますが、プランターやネットは一度購入すれば毎年使えますし、それほど高いものではありません。

エアコンの使用率が下がれば、室外機が屋外に熱を放出する頻度も減り、涼しさも増しますね。

家庭菜園や花も楽しめる

ゴーヤやキュウリなどをグリーンカーテン用に育てれば、家庭菜園にもなりますし、朝顔・夕顔などの花であれば、その美しさを楽しむこともでき、部屋の温度抑制ということ以外の楽しみも多くあります。

電気代を抑えて作物の恩恵にも賜われるわけですから、とてもお得ですね。

グリーンカーテンに最適な植物

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グリーンカーテンに最適なのは、つる植物です、様々な種類があるため、期待する効果に合わせて最適なものを選びましょう。

ヘチマ – 室温抑制・目隠し効果が高い

ヘチマは葉が大きくて、びっしりと生えるため、室温を抑えるための効果が高く、目隠しにもなります。

逆に言うと、室内は薄暗くなります。部屋を涼しくすること、目隠しすることが最優先ならヘチマを選びましょう。

ただ、ヘチマの実は乾燥させてスポンジ代わりに使えますが、食用には向いていないので処理に困るかもしれません。

ゴーヤ – 適度に葉が茂り食用にもなる

ゴーヤと言えば沖縄のイメージがありますが、グリーンカーテンにも良く利用されていますね。グリーンカーテンの代名詞と言っても良いかも。

ゴーヤは茎が細く、ヘチマほどビッシリと生い茂らず、果実も食用に向いていることから、グリーンカーテンの効果もありつつ、家庭菜園も楽しめるという優秀な植物です。

ただし、ゴーヤには「連作障害」があり、同じ場所で次の年もゴーヤを育てると、極端に育ちが悪くなったり、病気にかかりやすくなったりします。

ゴーヤは同じ場所では最低3年程度は作らないほうが良いとされています。プランターであれば、土の交換が必要です。

キュウリ – 食用に最適でゴーヤよりも遮光効果が高い

キュウリは育てるのが簡単で、食用にも向いています。夏が旬の野菜ですが、旬の食べ物は栄養価も高く、体にも良いですね。

グリーンカーテンの効果ですが、葉の密集度がヘチマほどはビッシリとならず、ゴーヤよりは多めなため、ヘチマとゴーヤの中間を行くような感じです。

朝顔・夜顔 – 朝も夜も花を楽しめる

食用ではなく、観賞用として楽しめるのが朝顔と夕顔。最近では苗がセットで販売されているので、そちらを植えれば朝も夜も花を楽しめます。

グリーンカーテンの面積にもよりますが、キュウリやゴーヤばかりが大量に収穫できても食べ切るのが大変です。

目的にもよりますが、食用となる野菜以外に花を一緒に育ててみるのも良いですね。

多年草 – 手入れは楽だけど冬は逆効果

ヘチマ、ゴーヤ、キュウリ、朝顔、夕顔などは、夏場だけで生育を終える一年草です。

アイビーのような多年草であれば、一度作ったらそのままにしておけば良いため、夏の終わりにネットや植物を片付けたり、種を収穫したりといった手間がかかりません。

ただし、室温抑制の効果は冬場も続いてしまうため、冬はより寒くなってしまいます。

夏の暑さを凌ぐ目的でグリーンカーテンを設置するのなら、面倒でも多年草ではなく、一年草がオススメです。

次回はグリーンカーテンの材料と設置方法について

一度に全て書こうと思いましたが、結構長くなってしまったので今回はここまでとして、次の記事としてグリーンカーテンの材料と設置方法を書きます。

つづきはこちら!

グリーンカーテンの材料と設置方法