FABOOL Laser Miniの使用感や購入前の注意事項

前回はFABOOL Laser Miniの価格や構成、組み立ての簡単さについて書きました。

faboollasermini低価格な国産レーザーカッターFABOOL Laser Miniを購入しました

今回は実際の使用感性能購入前に知っておくべきことなどについてお伝えします。

FABOOL Laser Miniの利用にはネット接続が必須

FABOOL Laser Miniを使うためには、次のもの・ことが必要です。

  • FABOOL Laser Miniに接続するためのパソコン
  • ドライバーソフトのインストール
  • ウェブサービスとして提供されている操作用ソフトへの接続

FABOOL Laser Miniに接続するためのパソコン

FABOOL Laser Miniの操作にはパソコンが必要です。

ベーシックモデルは、机の上に設置できる大きさなので、使うときだけパソコンの近くに持ってきて接続すればよいでしょう。
faboollasermini

私の場合は拡張フレームを使っていて、机の上には置けないので、レーザーカッターのある部屋にノートパソコンを持って行って接続しています。
fabool_laser_mini16

ドライバーソフトのインストール

レーザーカッターを操作するためのパソコンには、開発元が提供している専用のドライバーソフトをあらかじめインストールしておく必要があります。

念のため、ドライバーソフトはレーザーカッターを操作するためのソフトウェアではありません。

ウェブサービスとして提供されている操作用ソフトへの接続

レーザーカッターを操作するためのソフトウェア(FABOOL Software)はウェブサービスとして提供されており、専用ページにアクセスして使います。

利用可能なブラウザは、Google ChromeとFireFoxです。

ウェブサービスなのでインターネット接続は必須。インターネット接続環境がなければレーザーカッターは操作できません。(※)

※旧ソフトウェアは、ネット接続が不要なインストール型だったようです。メーカーのウェブサイトでは、ネット接続なしでレーザーカッターを使う裏技的な方法として、旧ソフトウェアの利用方法が掲載されています。

注意
追記(2017 年 5 月 27 日):その後、正式にオフライン版のソフトがリリースされました。

旧ソフトウェアはアップデートなどもないでしょうから、特別な理由がなければウェブサービス版を利用するのがよさそうです。

追記(2017 年 6 月 7 日):ウェブサービス版のソフトはブラウザ側に起因する問題が多いため、ソフトはデスクトップ版に一本化されるそうです。リリースは 2017 年 10 月頃の予定。

ソフトウェアリニューアルとユーザーヒアリングのお知らせ(SmartDIYs ブログ)

操作用ソフトをウェブサービス化するメリットとデメリット

ネットに接続しないとレーザーカッターが使えないのは不便かなと感じましたが、これは低価格を実現するためのアイデアだと思われます。

Windows版、Mac版、Linux版などのプラットフォームごとに専用ソフトを提供すると、ソフトウェア開発や維持のための負担がかかります。

しかしウェブサービスとして提供するなら、OSごとにソフトを作る必要がなく、開発コストを抑えられます。

利用者がソフトウェアの不具合を訴えたときもログを見ればある程度原因がわかるでしょうし、更新も一度に行えます。

私は仕事部屋のデスクトップパソコンでデータをアップロードし、レーザーカッターは別のノートパソコンで操作しています。

レーザーカッターに接続しないデスクトップパソコン側にはドライバーソフトはいりません。

複数のパソコンから接続できるのは、ウェブサービスならではの強みといえます。

ただし利用者が増えるほどにソフトウェアを動かしているサーバや回線などの負荷が高くなるので、インフラ環境の増強が必要になるなど、別の負担が発生します。

原因は不明ですが、最初にソフトウェアに接続を試みたときは中々つながりませんでした。

このようにソフトウェアをウェブサービスとして提供することには、メリットとデメリットがありますが、今どきは誰でも自宅でインターネットを利用しているし、私はメリットの方が大きいと考えています。

ちなみに対応OSにはRaspberry Piも含まれており、こちらの知識があれば、ノートパソコンより小さな操作用端末が作れるかもしれません。誰か作ってくださいw

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FABOOL Laser Miniの操作は明快で簡単

FABOOL Softwareは、次のような画面になっています。
fabool_software

左上の部分はレーザーカッターで加工できる範囲を示していて、そこにアップロードしたデータが表示されます。

ここでデータを動かすと、レーザーカッターで素材のどの位置を加工するかが決められます。

右側の一番上のボタンでは、レーザーカッターのヘッドを原点に戻したり、動作開始、一時停止、停止などの操作をします。

右側の真ん中より少し下にある「プロジェクト設定」で、レーザーカッターの機種を選ぶと左側の加工範囲が自動で変更されます。

右下の「加工パラメーター設定」では、ヘッドの移動速度とレーザーの強さを設定可能。

ヘッドの移動速度は3000が最高速で、それより数値を小さくするほど遅くなります。レーザーの強さは、100%が最高値。

あらかじめデータの色を分けておけば、線の色ごとに異なる設定もできます。

例えば私が作るダンボールアート用のデータは、次のように色分けしています。
build_ironman10

FABOOL Softwareにこのデータをアップロードして、線の色ごとに適切な設定を行えば、折り線だけは浅く切り、輪郭線は完全に切ることができます。

ウェブサービスのためか、若干反応が悪いときがありますが、使っているうちに癖のようなものがわかってきたので、今はそれほど気になっていません。

扱えるデータはSVG、JPEG、BMP、PNG、TIF、GIFなどで、ソフトウェアアップデートによって、PSD、DXFも利用できる予定です。

ざっくりとこの程度理解するだけで、FABOOL Laser Miniの基本操作は可能です。

見やすく、癖のないインターフェイスなので、誰でもすぐに使いこなせると思います。

正直なところマニュアルはほとんど見ないで使い始めましたが、操作方法はわかりました(笑)

なおFABOOL Softwareはレーザーカッターを操作するためのソフトなので、データ作成機能はありません。

レーザーカッターFABOOL Laser Miniの性能

レーザーカッターは、レーザーを照射するヘッド部分が、入力したデータの指示通りに縦横に動いて素材を切ります。

次の写真で小さなファンが付いている部品がヘッド。ここから基板へとつながるコードが出ています。
fabool_laser_mini19

FABOOL Laser Miniのベーシックモデルとしての組み立てが簡単でしたが、拡張フレーム取り付け後の調整には(私が途中でヘッドの取り付け位置を付け間違えたこともあり)一手間かかりました。

ヘッドはローラーやベルトなどの部品によって動きます。ベルトは緩すぎても、張りすぎても動作不良の原因になります。

拡張フレームは一辺が1m以上あり、その分だけベルトも長くなるのでベーシックモデルよりも調整が難しくなりがち。

ベルトの張り方などはマニュアルに書かれていますが、最初はうまく調整できず、精度が出せませんでした。
fabool_laser_mini20

ベーシックモデルなら机の上での作業すればよいのですが、拡張フレームを取り付けると床上での調整になるので腰がきつかったです(涙)

最終的にはきちんと調整でき、データ通りに加工できるようになりました。
fabool_laser_mini21

レーザーカッターを見たことがない人が覚えておくべきなのが、ネットではわからない「音、煙、匂い、焦げ」です。

ベルトやローラー、モーター、ファンなどの機械的な作動音に加えて、レーザー照射時の音があります。

動画をアップロードしたので参考としてご覧ください(調整中なので刻印がずれてますw)。壁が薄いアパートの部屋などでは音が気になるかもしれません。

ヘッドは最高速度の3000で動作していますが、3.5wでも、この速度で一度で紙を切るのは難しそうです(ヘッドと用紙との距離を調整すればいけるかも)。

動画ではダンボールの表面に軽く刻印した程度で煙も出ていませんが、少し焦げ臭さがあります。

完全に切断するためには同じ箇所に繰り返しレーザーをあてたり、ヘッドをゆっくり動かす必要があるため加工に時間がかかります。

そうすると、煙も焼ける匂いもより多く発生します。度合いは素材の種類によって異なります。

厚みのあるものは切断すると切り口が黒く焦げ、すすのようなものが手に付着しますし、焦げカスのようなものも出ることもあります。

メーカー純正の保護カバーを使うと、煙や匂いを排気口から逃がせるので、管をつけて外に煙を逃がすこともできそうです。
faboolcover

想定外だったのが白色などの場合は、レーザー光を反射してしまい非常に切れにくいということ(スマートディーアイワイズのウェブサイトにも掲載されていました)。

最初はそのことを知らずにテストしたので、白色のダンボールが無傷だったのを見て不良品かと勘違いしました。

色画用紙を使ってテストしてみましたが、明るい色は全般的に切れ方が良好ではありませんでした(明るい色でも黄色はよく切れました。特性をつかむまでに時間がかかりそう。)。
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色違いの用紙を切るときは、色ごとに最適な設定値を探す必要があります。

中々切れないからといってヘッドの動きを遅くし過ぎると、素材が燃えてしまう危険性もあるので、そのあたりは注意が必要ですね。

ちょっとしたデータを試し切りしたもの。単純な形でも手切りは大変なので、こういうのがサクサク切れるのは楽しいです。
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色画用紙という非常に薄い素材ですが、紙を切らない程度の強さで折り線を入れてあるため、綺麗に折れました。
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よく見ると少しガタツキがありますが、これは設定次第で改善できるかも。
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faboollasermini低価格な国産レーザーカッターFABOOL Laser Miniを購入しました

素材を原点に合わせるのが難しい

FABOOL Laser Miniのヘッドは、FABOOL Software上でホームボタンを押せば、原点に戻ります。

原点とは、レーザーカッターが加工を開始する最初の位置です。

ソフトウェア上での原点はアップロードしたデータを表示するエリアの左上角の部分で、こことレーザーカッターの原点が一致します。
fabool_software_origin

このようにFABOOL Laser Miniはハードもソフトも原点合わせができますが、素材の原点合わせをどうすればよいかがわかりません。

レーザーはヘッドの中心部から照射されるので、その位置に正確に素材の角を合わせなければいけませんが、中心部は目視では確認できないのです。
fabool_laser_mini26

Facebookのユーザーグループで過去の情報を検索したところ、やはり皆さん、この点には苦労しているようです。

これに関しては画期的な解決方法を思い付いたので、次回のネタとしてとっておきますw

刻印は斜線のようになるかも?

まだ試せていませんが、多くの人が刻印機能について興味を持っているんじゃないかと思います。

例えば、製品にブランドロゴを入れるという使い方です。

スマートディーアイワイズのウェブサイトでは、Adobe Illustratorで図形の塗りつぶしを行う方法として、次のページが紹介されています。

Illustrator Tutorial: How to Create Vector Hatching and Embossed Pattern

英語が苦手な人は画像だけ見ても、なんとなくわかると思いますが、塗りつぶし部分は斜線になっています。

レーザーカッターは細い線を何本も引いて塗りつぶしを表現するようで、データ上で塗りつぶしたいところには線をいっぱい引く必要があるようです。

スマートディーアイワイズのウェブサイトには、次のジーンズに刻印した作例が掲載されていますが、よく見ると斜線のようになっています。
jeans_smartdiy

Facebookの作品共有グループでは、かなり綺麗に加工されている作例も幾つか見受けられます。

データの作り方やレーザーカッターの設定次第では、線が目立たないように仕上げられるかもしれません。今後、色々と試してみます。

Smart Laser Mini/CO2 作品共有グループ

FABOOL Laser Mini購入時の注意点

なんだかんだと書いているうちに長くなってしまいましたが、FABOOL Laser Miniの購入を検討している人向けに情報をまとめておきます。

レーザーカッターFABOOL Laser Miniのここがいい!

  • 価格が手頃
  • 日本製という信頼感
  • マニュアルがわかりやすい
  • 小さくて扱いやすい(拡張フレームなしの場合)
  • ソフトウェアがよくできていて使いやすい
  • Facebookにユーザーグループがある

FABOOL Laser Miniは、安かろう、悪かろうではなく、シンプルで高品質。

何百万円もするような高級機には当然かないませんが、この価格でこの性能なら必要十分。

国産なので万が一の場合にも、開発元と日本語でやりとりができる安心感もあります。

また情報提供が素晴らしく、マニュアルだけでなく、ウェブサイトのFAQやトラブルシューティングにも多くの情報が整然と掲載されています。

FABOOL Laser Miniの組立時や利用時に迷った際、マニュアルとウェブサイトを探したら、ほぼ全ての答えがありました。

Facebookには作品共有と技術共有のためのグループがあり、こちらでも多くの参考情報を得られます。

レーザーカッターFABOOL Laser Miniのここに注意!

  • レーザーは3.5wに増強した方がよい
  • 利用するためにはパソコンが必要
  • 素材を切るときには、音、煙、匂い、焦げがある
  • ベーシックモデルは加工範囲が狭い(300×230mm)

ベーシックモデルはレーザーのパワーが1.6wですが、より短時間で加工するためにも3.5wへの増強をオススメします。

匂いや煙を防ぎたい人は、純正の保護カバーを使うとよさそうです。音も少しは軽減できるかも。

A4用紙程度の加工範囲で足りるかどうかは用途によりますが、ちょっと狭いかなという印象。

レーザーカッターを卓上サイズにするためには、しょうがない部分ではあります。

ベーシックモデルではパワーが物足りない、より多くの素材を切りたい、などという場合は上位モデルのSmart Laser CO2を選びましょう。

国産レーザーカッターSmart Laser CO2が安価・高性能で魅力的

2016年10月からはレーザー管冷却装置一体型のFABOOL Laser CO2という新モデルになるそうなので、今から買うならそちらですね。

ただしサイズがかなり大きく、排気ファンや消炎キットなどのオプション全部載せにすると30万円以上になります。

上位モデルの性能なら、30万円でも十分に破格値なんですけどね。

FABOOL Laser Miniで加工できる素材の種類については、スマートディーアイワイズのウェブサイトに詳しく掲載されています。

FABOOL Laser Miniの加工可能素材

FABOOL Laser Miniは期待を裏切らない優秀な製品!

総合的に考えて、FABOOL Laser Miniはとてもよい製品です。購入を迷っている人にも超オススメできます。

これだけのことができてベーシックモデルならなら10万円以下、私のように拡張フレームを付けて3.5wへの増強を行っても税込で約13万円と非常に安価。

今後は様々なものづくりでFABOOL Laser Miniを活かしていきます。

そしていずれは上位モデルも入手できるように頑張って働くぞ!w

faboollasermini低価格な国産レーザーカッターFABOOL Laser Miniを購入しました

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