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ACEFASTのワイヤレスイヤホンT2をメーカーからご提供いただき、レビューしました。最近は高機能ながら安価というワイヤレスイヤホンが多く出てきており、今回の製品もそのカテゴリーに入ります。デザインはよく性能も価格相応かと思えますが、残念ながらアクティブノイズキャンセリングは、ほぼ機能しませんでした。
- 小さく軽いケースとイヤホン
- シンプルで無駄のないデザイン
- センサーの感度がよい
- ANC(アクティブノイズキャンセリング)がほぼ機能していない
- ケースからイヤホンを取り出しにくい
- 機器側の操作なしでペアリングできてしまう
- 説明書がわかりにくい
Table of Contents
10年以上の開発経験を持つACEFAST
ACEFASTは、デジタル周辺機器メーカーとして10年以上の開発経験を持ち、30カ国以上で製品を販売しているそうです。日本には最近進出したとのことで、私も今回レビューのご依頼をいただいて初めて知りました。
良い製品を手頃な価格で提供することを目指しているそうなので、今後どのような製品が出てくるか楽しみです。
ACEFAST T2の仕様
Amazonに掲載されていたACEFAST T2の仕様は次のとおりです。連続使用可能時間が3年になっているのは、何かの間違いだと思います。
バッテリー要/不要 | はい |
---|---|
連続使用可能時間 | 3 years |
型式 | イヤホン |
ケーブルの特徴 | Without_cable |
ヘッドホンジャック | USB |
コントロールタイプ | メディアコントロール |
インピーダンス (Ω) | 32 Ohm |
形状 | 長円形 |
ブランド | ACEFAST |
色 | Black |
メーカー | ACEFAST |
発売年 | 2021 |
接続方式 | 無線 |
素材 | プラスチック |
対応機種 | Xiaomi, Iphone, Samsung, Huawei, Android |
付属品 | 取扱説明書, 充電ケース, イヤホン, 充電用USBケーブル, イヤーピース |
製品サイズ | 6.1 x 4.5 x 3.1 cm; 45 g |
商品重量 | 45 グラム |
しっかりとした製品パッケージと最小限のオプション
ACEFAST T2の製品パッケージは、紙製の丈夫なもので中身の製品をしっかりと守ってくれそうな安心感のあるもの。デザインのシンプルさも好みです。
パッケージ内の本体はスポンジで保護されています。他には説明書(箱と同じ寸法のものが入っていました)、サイズの異なる交換用のイヤーキャップ、短いUSBケーブル(C to A)が入っていました。付属品の収納箱にイラストが描かれていて、わかりやすいです。細かいことですが、箱と蓋の寸法に遊びがなく、開けにくく、閉めにくいものになっていました。まあ製品を使い始めたら使うことはほとんど無いので問題はありません。
付属品のイヤーキャップとUSBケーブル。ケーブルが短いのは、ラップトップパソコンや充電バッテリーに接続するようなシーンを考えているからかもしれません。市販品のUSBケーブルで短いものは少ないので、これはこれでよいかなと思います。
手のひらサイズで軽さが印象的なACEFAST T2
ACEFAST T2のイヤホン収納ケースは、バッテリー内臓で中にはイヤホンも入っているのにとても軽量です。仕様ではAirPodsより5g重いのですが、最初はそれよりも軽く感じました。
T2の充電ケースの横幅は、AirPodsの充電ケースの縦幅より少しだけ大きい程度。厚みはもっとありますが、軽いこともあってサイズ感は小さく感じます。
デザインはよいがイヤホンが取り出しにくく、質感に安価さを感じるケース
ケースのデザインは外側も内側もシンプルで洗練されている印象。蓋もきっちり閉まります。イヤホンはマグネットによってずれることなく定位置に固定されていますが、マグネットがやや強力で、蓋が写真の角度までしか開きません。そのためイヤホンが取り出しにくく、細長い部分をつまんだときにセンサーが反応し、耳に装着する前に音が鳴ることもありました。
また薄くて軽いプラスチッキーなケースからは安価さが感じられます。高級機ではないので、これはしょうがない部分なのかもしれません。
シンプルなデザインで、小さく、密閉感のあるイヤホンの装着感
イヤホンはAirPods Proのような形状で独自性は感じられませんが、シンプルで癖のないデザインです。プラスチッキーで安価な感じの質感はケースと同様。
サイズはAirPodsよりも縦幅が短く、よりコンパクトになっています。
ペアリングは近くにいたら誰でも接続できてしまいそう
iPhoneのBluetooth設定を開いた状態で、イヤホンをケースから取り出し、「ACEFAST T2」が出てきたらタップしてペアリング完了。これまでに触れてきたBluetooth機器は、機器側のボタンを長押ししてペアリングモードに入っていました。イヤホンを取り出すだけでペアリングできてしまうとなると、近くにいる人が誤ってペアリングしてしまう恐れがあるように感じました。
センサーの感度はよいが、ノイズキャンセリングはほぼ機能していない
イヤホン先端の細長い部分を軽くタップすることで聞いている音楽の一時停止やスキップなどができます。感度が高く、軽くタップするだけで反応します。
センサー部分に指を触れたままにして長押しのような状態にすると「アクティブノイズキャンセリング」「トランスペアレンシー」のモードに切り替えられます。切り替わったときに「ANCオン」などと音声でお知らせ。
期待したノイズキャンセリング機能は、残念ながらほとんど効果が感じられませんでした。オンにすると音量が微妙に大きくなり、何かの処理をしていることは感じられるのですが、ノイズはなくなりません。
試した環境は自宅で、車の音が聞こえやすい窓際で何度かノイズキャンセリング機能を試したものの、効果は感じられませんでした。この価格帯で高額なイヤホンと同等の効果は期待していなかったものの、ノイズキャンセリング機能搭載とは言い難い感じです。
音楽や映画、ポッドキャストなどを試してみましたが、音質はそれほどよいとは感じられませんでした。
説明書のわかりにくさは改善が必要
同梱されている説明書の日本語品質は低く、日本人がチェックしていないと思われる読みにくいものです。意味がわかればよいのですが、本製品の売りの一つであるはずの「ノイズキャンセリング」の文字が見当たりません。
注意深く確認したところ、ノイズキャンセリング機能は「主導的騒音抑制」と書かれていることがわかりました。日本語でこういう表現はしませんよね。ノイズを抑えながら周囲の音を拾うトランスペアレンシーモード(外音取り込み)も「透過」となっており、わかりにくかったです。
説明書はそれほど情報量が多いわけではないので、きちんと翻訳した方がよいと思います。
ACEFAST T2のデザインはよいが、質感や機能性はもう少し
ACEFAST T2は、パッケージも含めてデザイン的には(イヤホンはAirPods Proのようですが)無駄がなく好みです。質感は高くないものの、価格帯を考えれば納得できます。
残念だったのは、アクティブノイズキャンセリングがほとんど機能していないところ。AppleやSonyの2万円以上の製品と比べれば安価ではあるものの、市場には2,000〜3,000円台の製品も多くあり、ワイヤレスイヤホンとしてだけ考えると、際立って安いわけではありません。
実用的なレベルでアクティブノイズキャンセリング機能が使えるようになれば、非常に安価と感じられる製品になると思うので、今後に期待したいと思います。