ちょっと切なくなった草間彌生展「わが永遠の魂」

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2017 年 2 月 22 日から国立新美術館で開催されている草間彌生さんの「わが永遠の魂」という展覧会を見てきました。

レシーバー(有料)を借りると、草間さんご本人の解説が聞けますが、ちょっと切ない気持ちになりますよ。

日本を代表する前衛芸術家、草間彌生さんの展覧会

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草間彌生さんといえば、色彩豊か水玉模様の作品が印象的で、これは多くの人が知るところではないでしょうか。

アートな島として有名になり、世界中から観光客が訪れる直島にも作品が展示されていたり、世界的に有名なファッションブランドとコラボしたりと、数え切れない実績をお持ちです。

ベネッセアートサイト直島

私も草間さんがユニクロとコラボした T シャツを持っていたりしますが、実際のところ、どのような背景を持っている方なのかは知りませんでした。

国立新美術館で開催中の「わが永遠の魂」では、そんな草間さんの生い立ちや作品の変遷なども知ることができ、とても見応えがあります。

草間彌生さんが生み出す強烈な色彩と模様、そして悲しい生い立ち

国立新美術館には、三連休の初日となる土曜日に行きましたが、11 時前に着いたときにはチケット購入のための列ができていました。

30 分程度も並べば買えそうでしたが、時間がもったいなかったのでスマホでウェブサイトにアクセスしてオンラインでチケットを購入。オンライン決済すると、スマホに表示された QR コードが入場券代わりとなります。

今後、草間さんのこのような大規模な展示を見る機会は無いだろうと思い、草間さんご本人の解説が聞けるレシーバーを借りました。

レシーバーは、わずか 500 円なので、作品をより深く理解したいなら借りることをオススメしますよ。

会場に入ってすぐの大広間は、壁一面が草間さんの描いた強烈な色彩と模様の作品で埋め尽くされ、中央の二箇所には大きなオブジェが配置されており、いきなり圧倒されました。
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MEMO

ちなみに会場の何箇所かはスマホでの撮影が許可されていて、ブログでもその写真を使っています。

1 枚の絵がかなり大きいんですが、草間さんは病院とアトリエを行き来しながら、現在も驚異的なペースでそのサイズの作品を描き続けているんだそうで、衰えることのない創作意欲に脱帽。
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草間さんご自身は裕福な家庭に生まれたものの、幼少の頃から複雑な家庭環境に悩み続け、幻覚を見るようになり、87 歳となった今でも自殺願望があって、それを拭い去るように絵を描いているそうです。

象徴的な水玉模様も思春期に思い悩んでいたときに目の前に見えた幻覚ということを草間さん本人が解説していました。

最初の頃の作品は暗く、鬱屈した感じのものが多く、現在のものとは随分雰囲気が違います。

世界中で高い評価を受け、数え切れないほどの賞をもらっている草間さんですが、これまでの人生は辛く苦しいものだったのかもしれないと思うと、切ない気持ちがこみ上げてきます。

しかし南瓜(かぼちゃ)に関しては故郷の長野県の畑に実っていたものがモチーフになっていて、そこに可愛らしさを感じられていたようで、少しほっとしました。

草間彌生さんの集大成ともいえる展覧会は 2017 年 5 月 22 日まで

美術館の屋外にある木は、水玉模様の布で包まれていて、草間さんの作品を会場の外でも楽しめます。
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草間さんのご年齢を考えると、このような大規模な展覧会は集大成ともいえるかもしれません。

興味のある人は足を運んでみてはいかがでしょうか。

草間さんの展覧会は 2017 年 5 月 22 日まで、国立新美術館で開催されています。