我を失った人へのクレーム対応の極意は「無抵抗」

4時間鳴り止まなかったクレームの電話

andmeshred9

私が社会人一年生のときに、当時の上司に教えてもらったクレーム対応の極意。

それが、まさか何年か後に全く別の職場で役に立つことになろうとは…

当時務めていた職場で、あることをきっかけにお客様からクレームの電話が鳴り出しました。

職場には私も含めて、7名ほどいましたが、より多くのお客様に対して短時間で適切な回答を行う必要があり、部署や役職は関係なく、全員で対応することが要求されました。

上司のクレーム対応の極意

上司はスラムダンクの安西先生のような体型で、見るからに温和な感じの方でした。

あるとき、その元上司がお客様に胸ぐらを掴まれて、激しくクレームをつけられた(そうなるともう脅しですね)ときのことをお話してくれました。

「こんなふうに壁に押し付けられて、体を揺らされたんだよ。」

ズングリとした体型の上司が自ら体をユッサユッサと揺らしながら話をしているのを見て、皆、笑って聞いていました。

しかし状況としては、たまったものではないはず。上司の対応はこうでした。

「こういうときは、一切反論するな。すいません、ごめんなさいだけで通せ。」

冷静さを欠いている人というのは、勢いに任せて無茶を言ったりするものです。

いやそれは違うだろうとか、そこは解釈間違っているよということもあるわけです。

それがわかっていても、あえてツッコミは入れないのです。

その理由は我を失った人は、何にでも引っかかってそこからまた話を広げるから、その糸口を与えないため。

「いやいや、お客様、お言葉ですがそこは正しくありません。」なんて言おうものなら、「ああん?それじゃあ何か、お前の…」なんて調子で、また延々とクレームを言い続けるわけです。

「これはおかしいんじゃないのか」「被害が何百万かわかってるのか」などと言われても、すいません、申し訳ございませんで通します。

「責任とってくれるのか」「お金を払うのか」などと問われても、はい、いいえでは答えず、ごめんなさい、即答できません、などと切り返し続けます。

すると、引っかかりたくても、空回りしはじめるというのです。当時は、笑い話ぐらいにしか思っていませんでした。

窮地で思い出した元上司のクレーム対処法

再びクレームの電話が鳴り出した場面に戻ります。当時その場にいる人間の中では最年長だった私が、現場に伝えたのは次のような内容でした。

  • お客様に何を言われても反論するな。ごめんなさいで通せ。
  • お客様の名前を控え、折り返しの連絡を希望される場合は、電話番号をメモせよ。
  • できるだけ多くのお客様の対応を行え。

全員が手分けをして対応にあたりました。中には冷静なお客様もいましたが、脅しをかけてくる人や勢いよく怒りをぶつけてくる人もいて、元上司の言葉通り申し訳ございませんで通しました。対処法は効果てき面でした。

相手の言葉を受け流すうちに同じ言葉の繰り返しとなり、何度も繰り返すようになると恐らくは言っている本人も繰り言となっていることに気が付き、やがて何も言えなくなっていきました。

このようにしてなんとか修羅場を乗り切りましたが、元上司の教えがなかったらと考えると、ゾッとします。

人間の行うことなので、何らか理由があってお客様からクレームをつけられてしまうことは仕方がないことですが、怒り心頭で冷静さを欠いた状態の人に対してまともにお話をするのはストレスも大きく、現実的なお話をするのは難しいものです。

できれば、こんな対処法を実践する機会など一生無ければ良いと思いますが、万が一のときのために頭の片隅に置いても損はないと思います。

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